施術直後は変わらなかったのに、なぜ後から楽になるのか? ― オステオパシーいざなぎが考える「施術後の体の変化」 ―
なぜ施術のあと、数日経ってから体が変わることがあるのか
これまでたくさんの方に施術をさせていただく中で、
「長年悩んでいた症状が気にならなくなった」
「病院ではなかなか変化がなかった不調が楽になった」
「手術も考えていたけれど、その後日常生活で困らなくなった」
などのお声を当院ではいただくことがあります。
もちろん、すべての方に同じ変化が起こるわけではありませんし、私が何かを治しているという考えでもありません。
ですが、長年施術を続けていると、
「なぜそのような変化が起こるのだろう」
と考えることがあります。
実は私自身、施術を学び始めた頃から「その場で変化を出せる技術」を求めてたくさん学び、練習を重ねてきました。
そして、その結果を求めて毎日患者さんに向き合っていました。
施術直後に痛みが軽くなったり、動きやすくなったりすることはもちろん嬉しいことです。
ですが私の場合、それ以上に昔からよく聞かされてきた言葉があります。
「施術後は何も感じなかったけど、次の日に体が軽くなりました」
「3日くらい経ってから楽になりました」
「1週間ほどして気づいたら変わっていました」
という言葉です。
当院で初めて施術を受けられた方は、いつも不思議な感じで帰って行かれる方もいます。
「何が変わったのかな?」
というような感じで。
正直、その場で変わらなければその時は来た意味ないと思ってしまうかもしれませんもんね…。
その後の日常生活の中で、ご本人が変化を感じられることがあります。
また、気づいたときには以前ほど症状や悩みが気にならなくなっていたというお話を伺うこともあります。
自分の施術の特性がそんな感じなのかなとも思うようにさえなっていました。
オステオパシーには、
「身体は自らを調整し、回復へ向かう力を持っている」
という考え方があります。
私は施術者として、その力を引き出すためのお手伝いをしているだけなのかもしれません。
だから施術で何かを「治している」という感覚はあまりありません。
オステオパシーの考え方に触れる中で、私はそのように捉えるようになりました。
その結果として、体自身が必要な変化を起こしていく。
そんなふうに感じています。
そもそも、痛みや不調は単なる悪者ではないと私は考えています。
痛みは、
「ここに負担が集中していますよ」
という体からのサインかもしれません。
あるいは、
頑張りすぎていること。
我慢し続けていること。
本当は手放してもいいものを抱え続けていること。
そういったものを知らせてくれるメッセージなのかもしれません。
だから症状だけを追いかけると、本当に大切な体からの声を聞き逃してしまうことがあります。
私が考えるに、施術によって体が本来の働きをしやすい状態になると、その変化は施術台の上だけで終わるものではありません。
むしろ施術後の日常生活の中でも身体の調整は続き、その積み重ねが数日後の変化として現れることがあるのではないかと考えています。
呼吸や循環、自律神経の働きなどが日常生活の中で少しずつ変化し、その積み重ねが数日後の体の変化として現れることがあるのかもしれません。
また、呼吸や循環が円滑になることで、体の細胞一つひとつに必要な酸素や栄養が届けられ、不要になった二酸化炭素や老廃物が回収されやすくなると私は考えています。
そうした体にとって当たり前の働きが十分に行われることで、それぞれの細胞が本来の役割を果たしやすくなり、結果として身体全体がより健やかに機能するようになるのかもしれません。
そして、その積み重ねが、日常生活の中で感じている不調や悩みの変化につながっていく一因なのではないかと感じています。
もちろんこれは私自身の経験から感じていることであり、すべてを説明できるものではありません。
もちろん、つらい症状が楽になることは大切です。
来院される方も、そのために来られます。
ですが私自身は、症状だけを見るのではなく、その人の体全体がどういう状態なのかを見たいと思っています。
呼吸がしやすくなる。
循環が良くなる。
緊張がほどける。
体が安心して働ける状態になる。
そうして体の器が整ってくると、自分自身のことに気づきやすくなることがあります。
生活習慣かもしれません。
考え方かもしれません。
頑張り方かもしれません。
そして、その気づきが体の変化につながることもあります。
だから私が目指しているのは、症状を追いかける施術ではなく、体が本来の働きを取り戻すための施術です。
その結果として、毎日の生活が少しずつ楽になっていく。
そんな変化のお手伝いができればと思っています。
私たちはつい、自分の体を信じられなくなることがあります。
でも私は、これまでたくさんの方の体を見てきて、体は本当にかんぺきに働こうとしていると感じています。
不調があるときでさえ、体はあなたを困らせようとしているのではなく、何か大切なことを伝えようとしているのかもしれません。
オステオパシーいざなぎは、その力を信じています。
私は、からだは本来かんぺきに働こうとしていると考えています。
たとえ、今、不調があったとしても。
だからこそ、あなた自身にも、ご自身の体の可能性を信じてほしいと思っています。